久しぶりに埼玉西武の試合を観に行った。
試合前バッティング練習を観たらボクの師匠というか憧れの山川穂高だけ異次元のバッティングを見せていた。パワーでドギャーンと飛んでいく柵越えを何度も何度も。パワフルなスイングとインパクトのタイミングが完璧なのだろう。打った瞬間にそれとわかる。
もう一人の師匠の中村剛也はあまり芯に当たってないのかそういうお年頃なのかパワー不足の打撃にホームランバッターには見えなかったが一本だけ山川とは異なる綺麗な放物線を描いてレフトとセンターの中間くらいにスタンド中段辺りに放り込んだ当たりがあった。綺麗だった。
試合では二人とも及第点の打撃を見せてくれた。
山川はスタンド上段に物凄いホームランを打ち込んだ。あんな当たりを打ってみたいといつも思っている奴を見せてくれた。まるでボクに「ホームランとはこういうものダゾ!」と師匠が手本を見せてくれたかのようだった。
中村はスタンドには入らなかったがフェン直の走者一掃の3打点タイムリー2塁打わ見せてくれた。タイムリーとは打つべきところで打って点が入る打撃のことをタイムリーと呼ぶらしいです。得点が絡まないとタイムリーって言わないというのを最近知りました。まるでボクに「ホームランも良いけどタイムリーもネ!」と必要なのは自己満足ではなくチームの力になること、と諭してくれているかのようだった。
山川のようなホームランも、中村のようなタイムリーもボクは打てないけど今日は良いものを見せて貰えて満足している自分に複雑な気持ちだ。試合そのものは平良が打ち込まれて最終回に逆転されて負けたのに残念ではあるけどどこか満足感を感じている自分に嫌気がさす気持ちもある。結局ボクは野球で一番大切なチームの勝利を大切に思っていないろくでもない人間という事なのだ。次勝てば良いし良い打撃か観れたから良かったと思ってしまう。おそらく今日の試合よりホームランが一本も出ないで打撃も貧弱で、押し出しで1-0で勝った試合の方をボクは満足感の低い試合とみてしまう。
ファンとしてはおそらく間違っているのだろうが、プロの素晴らしいパフォーマンスに対して正当な評価をしているのは果たしてどちらなのか、と思うところはある。
敵チームでも素晴らしいパフォーマンスを披露してくれた選手には拍手すらしたくなるというか実際している気がする。真面目なファンが周りにいたら「なんだこいつは」と思われてしまうだろうけど。
ボクはプロの選手には自分たちには到底成し得ない素晴らしいパフォーマンスこそを見せて欲しいしそれを観にスタジアムに来ているところもある。埼玉西武ライオンズを応援してはいるけど根底にあるのはライオンズがボクが観たいその素晴らしいパフォーマンスを提供してくれるチームだからという気持ちだ。もちろんそれだけじゃない選手やチームに対しての応援とか愛着もあるからパフォーマンスを見せてくれなくても応援するけどプロレベルの素晴らしいパフォーマンスを見せてくれ!といつも思っている
だから一昨日の試合は負けたけど満足の試合だった、と思える自分がそんなに不埒なファンとも思えない。
楽しみかたは千差万別。ボクはこれで満足だしなんでもかんでも成功すること、勝つこと、上手くいくこと、が至上命題の世の中では方向性が間違っていると思う。各個人が目標を決めてそれを目指す事は間違ってはないとは思うけど結果が出る、結果が出ない、は時の運みたいなものだと気楽に考えたいものですね。
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