セ・リーグもパ・リーグも凄かった。
ヤクルトの村上は最終戦、最終打席で56号ホームランを打つという奇跡のようなパフォーマンスを披露し、最年少三冠王をも手にするという満点の結末となった。欲を言えばバレンティンの60号を越えて欲しかったが、それは来年以降の楽しみに出来る。オリンピックでも走り高跳びの選手が1cmずつ世界記録をもったいぶるかのように更新していたのを思い出す。こちらからするとパフォーマンスが落ちない内に出せるところまで一気に世界新記録を!というヤキモキした気持ちで観ていたが世界記録を何度も更新するというのも今考えると悪くはないし本人のモチベーションになるのかもしれない。
今回の村上は意図してそうなったわけではないが結果として55号+1本という記録でフィニッシュした。
来年からはまたこの記録を塗り替えるべく頑張っていく村上が観られると思うともうワクワクしかない。
そしてパ・リーグ。
最終戦とその前の試合であらためてホームランの魅力に虜になった。
ソフトバンクとライオンズの試合。9回表まで1-0でライオンズが勝っていたがギータのホームランでソフトバンクが追い付いたため増田の最多セーブの望みが消えた。そして11回の裏、山川の人生初らしい(ほんとかよwそれがここで出るか!?)のサヨナラホームランでホークスを突き放した。後から考えると無理に山川と勝負をせずにここで引き分けていたらと、ソフトバンク関係者の誰もが思ったことだろう。
そして最終戦。ソフトバンクは序盤の2本のホームランで優位に試合を進め、2点リード状態。一方のオリックスは逆に2点ビハインド。優勝するためにはソフトバンクが負け、自分が勝たないといけないオリックスは絶体絶命の状態。
試合が動いたのは共に中盤。オリックスは右中間への当たりとサード脇を抜ける連続ヒットで点を重ねて田中将大をKOして逆転。
ソフトバンクはロッテ山口に痛恨のスリーランホームランを打たれて逆転されそのまま勢いを取り戻すことは出来なかった。打たれた泉はベンチでうなだれて動けず、柳田の笑顔が逆に必死に絞り出すかのように平常心を保とうとする反射的な防御反応のような気がして観ていて相当追い込まれているのが感じられた。
双方の試合はそのまま再逆転すること無く、結果としてソフトバンクはマジック1のまま連敗して優勝を逃してしまった。
これは全てホームランの魔力だ。
山川に食らったサヨナラホームランと山口に食らった逆転ホームラン。
二つの試合が二人のスラッガーによって動かされた試合だった。ソフトバンクは最後の最後で優勝への最終列車に乗り遅れてしまった。
これがまさにボクが心酔するホームランの魅力なのである。チームを生き返らせ勝利に導く絶大なるパワー。
野球には様々な魅力があるかもしれないがボクが惹かれて止まない最大最高の魅力がホームランには詰まっている。だからホームランバッターに憧れるのだ。彼らはボクのヒーローで、尊敬して止まない最高の野球選手なのである。だから球場でホームランを観ると味方なら当然、敵でも内心、拍手をもって彼らのパフォーマンスに最大級の賛辞を贈る。
心が燃える、震える。そんなプレーをしてみたいとボクはずーっと頑張っている。いつか絶対打ちたい。それがボクにとっての至高のプレー「ホームラン」なのである。
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